葉山芸術祭とは

葉山芸術祭とは

葉山芸術祭は、神奈川県三浦郡葉山町を中心に相模湾沿岸に広がる湘南地域で生活するアーティストの参加により、毎年ゴールデンウィークを中心に4月中旬から5月中旬に開催するアートフェスティバルです。

会場は葉山町エリア全体から、横須賀市、逗子市、鎌倉市にまで広がります。オープンハウス*(参加者のアトリエ、店舗、自宅や庭先で催す参加形態)をはじめ、海岸、神社境内、各種公共施設なと様々な場所がアートの場所となっています。

相模湾・江ノ島越しに見える富士山、そして夕陽。明治に始まった葉山御用邸、美術家がアトリエを構え、文化人が別荘の地と選び、戦後のビーチカルチャーからマリンリゾートの時代・・・さまざまなシーンがミックスされた文化土壌のなかで、葉山芸術祭は育ちました。

2000年代よりアートプロジェクトは日本各地に広がっています。葉山芸術祭はそれに先立つ1993年に始まり、「アートと地縁のコミュニテイ」をテーマに、住民たちが「つくる人」「みる人」「手伝う人」となって、多様なプログラムを開催しています。

* オープンハウス
葉山芸術祭に応募された参加者は期間中、自分のスペースで、作品展、アートのワークショップなどを開催します。この形態は地域では一般的に「オープンハウス」と呼ばれており、公式ガイドやスマートフォンのマップを持って訪ねると、門にロゴマークの旗が揚げられていて、会場を見つけることができます。


葉山芸術祭を構成する4つの企画種別

葉山芸術祭は以下の4つの企画種別によって構成されています。

『 みんなの企画

葉山町を中心としたエリアの住民やアーティストが、自身の家やアトリエを開放してのオープンハウス形式、もしくは会場を借りて、展示・イベント・ワークショップ等を開催するものです。申し込み予約制で葉山近隣で展示開催可能な方ならどなたでも企画者として参加できます。開催期間の約3週間のうち、それぞれ自由に開催日程を設定します。例年100以上の企画の申し込みがあり、観覧者・来場者はホームページや公式ガイドを見ながら各会場を巡り、葉山の自然を感じながら各企画のアートを楽しむことができます。

『 葉山芸術祭presents企画 』

葉山芸術祭実行委員会が主催するイベントです。
芸術祭会期の最初の週末2日間、音楽ライブなどのステージパフォーマンスが、クラフト・フードブースと共に賑わう「Opening Day」
会期の最終週末の2日間行われる延べ200程のクラフトとフードのブースが森山神社の参道や境内にぎっしりと並ぶ「青空アート市」
この2つの企画を中心としてその他にも、葉山と芸術祭を熟知する実行委員スタッフによる「葉山芸術祭ガイドツアー」や、子どもたちがアートに触れる機会を提供する「葉山芸術祭子どもプロジェクト」なども実施しています。

  • 『 共催企画 』
    地域社会とのつながりによるもので、美術館や近隣のイベントなどと共同で開催するイベント企画です。
  • 『 協力企画 』
    個人レベルで展示開催が難しいようなスタイルの企画を実行委員会側でできる範囲の協力提供をする企画です。

運営形態

葉山芸術祭を企画運営しているのは、葉山在住の有志による小人数のボランティアチーム。葉山町や近隣自治体・企業・支援者の助成や後援を頂きながら、出展者の参加料と地域店舗のサポートを基盤に全ての運営を行なっています。


アクセス

葉山芸術祭は葉山町を中心に、鎌倉市、逗子市、横須賀市など広範囲な湘南地域で行われます。
葉山町は東京都心から南西に約50km、横浜の中心地から約20km南、古都鎌倉の南、三浦半島の西側の相模湾に面した人口3万余の小さな町です。
葉山町には駅がないため、JR「逗子駅」又は京浜急行「逗子・葉山駅」からバスでのアクセスが一般的です。
バス路線の国道と海沿いの県道が交わるところに葉山御用邸があり、その近くには葉山芸術祭の「Opening Day」「青空アート市」が行われる「森山神社」があります。

会場は広範囲なため、モデルケースとして「森山神社」へのアクセスを掲載します。
「森山神社」:神奈川県三浦郡山町一色 2165

電車・バス東京駅からJR横須賀線で「逗子駅」まで約60分
東口もしくは京浜急行「逗子・葉山駅」より、共に京浜急行バス約20分
「旧役場前」、あるいは「葉山」にて下車。共に徒歩5分
横浜横須賀道路逗子ICより逗子葉山方面へ国道を約20分
※各企画会場には駐車場のご用意がない場合があります。お近くのコインパーキングをご利用ください。近隣住民の方にご迷惑になる違法駐車はご遠慮ください。
自転車京浜急行「逗子・葉山駅」よりレンタルサイクルできます。

すべての企画についてマップで閲覧するには「葉山芸術祭webマップ」をご覧ください。


沿革

1993年第1回
葉山芸術祭が一葉会(逗葉有志による文化活動団体)によって開催される
出発点は、東京や横浜で行われている美術・音楽企画を葉山の町一帯で催すアカデミックな芸術祭が主体
1995年第3回
現体制の実行委員会への移行が始まる
1996年第4回
地域発・住民主体・企画参加型アートイベントへ完全方向転換
企画参加者が自宅を展示会場として開放するオープンハウス形式が始まる
ロゴマークの作成、使用開始
1997年第5回
森山神社で「青空アート市」が始まる
1998年第6回
横浜市金沢区からの参加者が独立、称名寺芸術祭を立ち上がる(現在の「金沢文庫芸術祭」)
1999年第7回
葉山芸術祭ホームページを開設
2001年第9回
森山神社で音楽イベント雑木林ライプ(現在の「Opening Day」)が始まる
2006年第14回
参加企画数が100を超える
2007年第15回
地域のお店が葉山芸術祭に参加、広報支援する仕組み「サポートショップ」が始まる
2011年第19回
大磯町からの参加者が独立、大磯芸術祭を立ち上げる
葉山芸術祭調査研究プロジェクト「HAFS」を設立し、葉山芸術祭の調査を開始する
逗子市共催で「芸術祭をつくる会議」を開催。現「逗子アートフェスティバル」の下地作りを開始する
2012年第20回
環境への配慮から、ガイドブックの部数を減らして有料化した
2016年第24回
好評のため青空アート市を2日間の開催に拡大
2018年第26回
ガイドブックを再び無料に
2019年第27回
様々なガイドツアーを開始
2020年新型コロナウイルスの感染拡大を受け中止
2021年新型コロナウィルスの感染拡大を受け限定開催(主催企画の実施なし、屋外とオンライン企画限定で実施)
2022年第30回
3年ぶりの通常開催に
第30回の節目をもって第3世代実行委員へ運営をバトンタッチ
2024年第32回
開幕を飾る森山神社でのイベントを「Opening Day」としてリニューアル。若い世代がプロデュースする1日「Youth Day」初開催
2025年第33回
葉山芸術祭ホームページをリニューアル。日程・エリア・ジャンルなどの条件での企画の検索機能を実装
持続可能性に配慮しガイドブックを「公式ガイド」へリニューアル。紙の使用量を削減
「参加企画」の名称を「みんなの企画」に変更

SNS

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葉山芸術祭​調査研究プロジェクト「HAFS」

葉山芸術祭調査研究「HAFS(ハフス)」は、葉山芸術祭が第20回(2012年)を迎えることを機に2011年に立ち上げられた葉山芸術祭の調査研究チームです。
量的調査として、葉山芸術祭のパンフレット・チラシ・写真などの収集、まとめ、データ化、分析などを実施。質的調査としては、関係者や来場者へのヒアリング・アンケート等を行いその結果をまとめ、データ化、分析します。これらによって葉山芸術祭を見える化・テキスト化して出来る限りその実態を客観的にかつ明確に捉えることを試みています。

https://www.hafs.jp


ホームページアーカイブ

第23回(2015年)〜第32回(2024年) : https://www.hayama-artfes.org/